予防歯科

PREVENT

お口の健康のために

むし歯や歯周病は歯を失う二大要因ですが、どちらもお口の中に住む細菌が繁殖することによって引き起こされる感染症なので、完全にリスクをなくすことはできません。
しかし、これらの細菌は歯の磨き残しから作られる歯垢(プラーク)の中で繁殖することがわかっているので、歯垢をお口の中に残さない。つまり細菌数をコントロールすることはできます。これをプラークコントロールと言います。
お口の健康維持には、セルフケアとプロケアによるプラークコントロールが必要不可欠です。

専属の衛生士が健康なお口を守ります​

むし歯や歯周病は歯を失う原因になる病気ですが、これらを引き起こす細菌をお口の中から完全になくすことは難しく、長期的にコントロールしていくことが必要です。
当クリニックでは、患者さんを長期的にサポートしていくうえで信頼関係がとても重要という方針から、歯科衛生士を担当制にしています。
患者さんごとに決まった歯科衛生士が担当することで信頼関係のほかにも、お口の状態を経過観察し、症状の変化を治療に活かした適切なサポートをすることができます。

当クリニックで行う予防ケア

クリーニング

むし歯や歯周病の原因になる歯垢(プラーク)は、2週間程度で唾液中のカルシウムやリンと結合して歯石に変わります。歯石の中の細菌は死んでしまっているため直接の害にはなりませんが、硬くザラザラした歯石には新たに歯垢が付着し、簡単には落とせなくなってしまいます。そして歯石はセルフケアでは落とせません。
この歯石のほか、磨き残してしまっている歯垢を、歯科医師や歯科衛生士といった専門家が専用の機器を使って除去するのがプロフェショナルケアです。

フッ素で歯を守る

歯に付着した歯垢(プラーク)の中で増殖した細菌が、食べ物に含まれる糖類(ショ糖)を分解して酸を作ります。むし歯は、この酸が歯の表面のエナメル質からカルシウムやリンを溶かすことで進行します。
フッ素には、溶け出したカルシウムやリンが元に戻る働き(再石灰化)を助ける働きや、歯を強くして溶けにくくする働き、むし歯菌が酸を出すことを抑制する働きがあります。
歯科クリニックで扱う高濃度のフッ素を塗布することで、効果的にむし歯を予防できます。

患者さんご自身のセルフケア

  • Point01

    歯磨きの見直し

    むし歯予防には、歯磨きを中心とする毎日のケアが大切です。しかし、歯磨きは自己流になりやすく、しっかり磨いているつもりでも磨き残しがあるものです。当クリニックでは歯磨き指導を積極的に行い、正しい歯磨きの仕方を丁寧にアドバイスしております。

  • Point02

    食生活の見直し

    「甘いお菓子やジュースが大好き」「食事時間が長くダラダラ食べている」など、食生活がむし歯を引き起こす原因になります。砂糖が多く含まれるお菓子やジュースは控えめにし、シュガーレスなタイプを選ぶなど、必要に応じて食生活も一緒に見直しましょう。

  • Point03

    フッ素入り歯磨き粉で予防

    食事により口腔内は酸性に傾き、歯からカルシウムやリンなどのミネラル成分が溶け出す「脱灰(だっかい)」が生じます。フッ素はミネラル成分を補う「再石灰化」を促進し、むし歯予防の効果が期待できます。歯磨きには、フッ素が配合されているタイプの歯磨き粉がおすすめです。

  • Point04

    デンタルフロス・歯間ブラシ

    歯と歯の間に残る食べかすは、デンタルフロスや歯間ブラシを使うと取り除くことができます。歯磨きの後はこれらのケア用品を使用し、汚れを残さないようにしましょう。

  • Point05

    洗口液・液体歯磨き

    洗口液や液体歯磨きには、むし歯や歯周病の予防、歯ぐきの炎症を軽減する抗炎症作用、口臭予防などの効果が期待できます。就寝中は唾液の分泌量が減り、細菌が繁殖しやすい状態です。就寝前にご使用いただくと、翌朝の口臭やお口のネバつきも軽減できます。

  • Point06

    キシリトールの摂取

    むし歯予防に必要なキシリトールの摂取量は、1日あたり約10gといわれております。食材やキシリトールガムなどをうまく組み合わせながら、意識的に摂取するように努めましょう。

痛みなど自覚症状がある方

むし歯や歯周病は、自覚症状がなく進行していく病気です。自覚症状が出たときには、すでにかなり進行してしまっていることも多くあります。心当たりのある方は、すぐに歯科を受診することをお勧めします。

歯を守るための定期検診

「歯医者は治療のために行く場所」というイメージをお持ちの方が多いですが、近年は予防を重視する方も増えており、定期的なメインテナンス(定期検診)に取り組まれています。
定期検診では、むし歯や歯周病のチェックに加えて、歯のクリーニングや歯磨き指導なども行います。
むし歯や歯周病は初期の自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行するケースが多くありますが、定期検診で予防を心がけていただくと、早期発見・早期治療につながります。

予防歯科のよくある質問

歯磨きに関して、歯ブラシとフロスはどちらを先にするのがいいのでしょうか?
歯ブラシとフロスは「清掃できる場所や役割が異なる」ため、どちらが先でも特に問題ありません。
歯ブラシで清掃できる場所は、歯の表面や裏面、歯と歯ぐきの境目、噛み合う面の溝などが挙げられます。一方、フロスで清掃できる場所は、歯と歯の間、一番奥に生えている歯の後ろ側などです。どちらもケアをする上で大切なアイテムですので、正しく使用しましょう。
歯磨きの際に血が出る時はあまり磨かない方が良いのでしょうか?
口内が健康であれば、歯磨きで歯ぐきから出血することはほとんどありません。
「歯磨きで出血する」という状態は、口内の病気といった何らかのトラブルが考えられます。出血しやすい箇所は、歯と歯ぐきの境目にある「歯周ポケット」と呼ばれる溝からです。健康な方でも1~2mm程度の歯周ポケットがあります。しかし、歯ぐきの炎症や歯周病が進行している方は歯周ポケットが深く、汚れをうまく取り除くことができません。症状がさらに悪化しやすく、歯ぐきから出血してしまうのです。
歯磨きによる出血がある場合は、できるだけ早く歯科医院にご相談ください。
歯石取りの後に、歯ぐきが下がった気がするのですが、歯石取りが歯に悪影響を与えることはないのでしょうか?
歯石を除去して歯ぐきが下がったように見える理由は、腫れていた歯ぐきが引き締まったからです。歯石を除去したからといって、歯に悪影響が及ぶわけではありません。歯石が残っていると、さらに細菌が繁殖して歯周病が悪化し、歯ぐきを支える歯槽骨が溶かされてしまう恐れがあります。骨が溶ける前に適切な処置を行い、歯や歯ぐきを守ることが大切です。
歯周病に関する詳細は、当クリニックの歯周病治療ページをぜひご覧ください。
歯磨きの際に血が出る時はあまり磨かない方が良いのでしょうか?
歯磨きで歯ぐきから出血する原因の多くは、歯ぐきの慢性的な炎症や歯周病が考えられます。出血が気になり、磨くのを控えてしまいそうですが、汚れがさらに溜まる恐れがあるため、しっかりとしたケアが重要です。正しい歯磨きの仕方を覚え、歯ブラシや毛先が柔らかいタイプを使用するなど、歯ぐきを傷めずにケアできる環境を整えましょう。
正しく歯磨きができれば、力を入れすぎなくても汚れをしっかりと落とせます。口内の細菌量も減り、出血も次第に治まっていきます。
当クリニックでは歯磨き指導を積極的に行い、正しい歯磨きの仕方やケア用品の選び方・使い方などのサポートが可能です。
ページトップへ