column 包括的歯科治療

治療の『ゴール』を共有する、当院のカウンセリング

2025.08.26

「いつまでに、どうなりたいですか?」

歯科医院でよくある治療の進め方は、**「今日できること」から始めることかもしれません。もちろん、目の前の痛みや緊急性の高い問題から対処することは重要です。しかし、私たちは、その一歩手前で立ち止まり、治療の前に必ず患者様と「治療のゴール」**を共有することから始めます。

「最終的に、いつまでに、どのような状態になりたいですか?」

この問いかけは、単なる形式的な質問ではありません。患者様の歯に対する希望、ライフスタイル、将来に対する価値観を深く理解するための第一歩です。例えば、

  • 「結婚式までに、歯を白く、きれいにしたい」:単に歯を白くするだけでなく、笑顔に自信を持てるように、全体的なバランスも考慮した審美治療が必要かもしれません。
  • 「定年後の旅行に向けて、食事を心から楽しみたい」:噛む力を回復させ、硬いものも美味しく食べられるように、咬み合わせ全体を再構築する治療が必要になるかもしれません。
  • 「歯磨きのたびに出血するのを止めたい」:これは単なる歯周病の治療だけでなく、将来的に歯を失わないための予防的なケアのゴールにつながります。

このように、患者様一人ひとりのゴールは異なります。このゴールを共有することで、私たちは単に悪い部分を治すだけでなく、患者様の未来の生活を見据えた最適な治療計画を立てることができます。

『二人三脚』で描く未来の姿

当院では、患者様との対話を重視し、未来の姿を共に描くための独自のカウンセリング術を実践しています。私たちは、このプロセスを**「未来を創造する二人三脚の旅」**だと考えています。

  1. 徹底したヒアリングと精密検査 まず、患者様の歯に関するお悩みはもちろん、全身の健康状態、食生活、生活習慣、過去の治療経験など、あらゆる側面からお話を伺います。例えば、コーヒーをよく飲む方は着色しやすい、夜間に歯ぎしりをする方は歯が欠けやすいなど、生活習慣がお口の健康に影響を与えるケースは少なくありません。同時に、最新の検査機器(歯科用CT、口腔内スキャナーなど)を用いた精密検査で、肉眼では見えない部分の状態まで正確に把握します。
  2. 複数の選択肢をご提案 検査結果とヒアリング内容に基づき、治療の選択肢を複数ご提案します。それぞれの治療法について、メリット・デメリット、治療期間、費用、そして将来的な見通しなどを、分かりやすい言葉で丁寧にご説明します。私たちは、「銀歯かセラミックか」といった単純な二者択一ではなく、それぞれの選択が将来にどのような影響を及ぼすかまで、長期的な視点でお話しします。
  3. ゴールから逆算した治療計画の立案 患者様が納得して選択された治療法を基に、ゴールから逆算して治療計画を立てます。いつまでに、どの治療を、どのくらいの頻度で行うか、そして治療の各ステップでどのような変化が期待できるか、具体的なロードマップを共有します。これにより、患者様は治療の全体像を深く理解し、安心して治療に臨むことができます。

ゴールがあるから、頑張れる

「治療のゴール」を共有することは、患者様のモチベーションを維持する上で非常に重要です。治療は一度で終わるものではなく、根気強く向き合う必要がある場合もあります。そんな時、**「あの時描いた未来の自分」**を思い出すことで、最後まで前向きに取り組むことができます。私たちは、患者様がそのゴールにたどり着くまで、全力でサポートし続けます。

私たちは、単に「歯を治す」だけの場所ではありません。患者様が望む未来の生活を実現するためのお手伝いをする、**「未来を創造するパートナー」**でありたいと考えています。

これまでの連載はこちらから

次回は、「包括的な治療は『高額』?いいえ、それは『健康寿命を伸ばす選択』です」について、お話しします。

監修

院長

山脇 史寛Fumihiro YAMAWAKI

  • 略歴

    2009年
    日本大学歯学部卒業
    2009年
    日本大学歯学部附属病院研修診療部
    2010年
    東京医科歯科大学歯周病学分野
    2010年
    やまわき歯科医院 非常勤勤務
    2015年
    酒井歯科クリニック
    2021年
    泉岳寺駅前歯科クリニック 開院
  • 所属学会・資格

    • 日本歯周病学会 認定医
    • 日本臨床歯周病学会
    • アメリカ歯周病学会
    • 臨床基礎蓄積会
    • 御茶ノ水EBM研究会
    • Jiads study club Tokyo(JSCT)
    • P.O.P.(歯周-矯正研究会)
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