column 包括的歯科治療

保険診療と自費診療、歯科医が考える本当の違いとは

2025.08.29

「保険がきく治療と、そうでない治療があるのはなぜ?」 「高額な自費診療は、本当に良いものなの?」

歯科治療を受ける際、多くの方が疑問に思われるのが、保険診療自費診療の違いではないでしょうか。どちらも「歯を治す」ことには変わりありませんが、実はその「目的」と「選択肢」に大きな違いがあります。

今回は、歯科医師の視点から、この二つの治療が持つ本当の意味についてお話ししたいと思います。

保険診療は「必要最低限の機能回復」を目指す

日本の国民皆保険制度は、誰もが医療サービスを公平に受けられる、世界に誇る素晴らしい仕組みです。歯科においても、保険診療は「病気を治し、噛むという機能を最低限回復させる」ことを目的としています。

例えば、虫歯を削った後に入れる詰め物や被せ物には、国が定めた材料が使用されます。これらは、病気の再発を防ぎ、歯の機能を回復させる上で「必要十分な」品質が担保されています。

しかし、保険診療の範囲内では、使用できる材料や治療法に限りがあります。例えば、奥歯の被せ物で銀色の金属が使用されるのは、その材料が保険適用だからです。治療期間や処置内容も、効率を重視した最低限のものとなります。

自費診療は「より良い状態での回復」と「美しさ」を追求する

一方、自費診療は保険診療の枠に縛られず、歯科医師が「患者さんにとって最善」と考える治療法や材料を自由に選択できます。その目的は、「より美しく、より長持ちし、より快適な状態での機能回復」です。

具体的には、以下のような違いが生まれます。

  • 使用する材料: 見た目が自然なセラミックや、金属アレルギーの心配がない素材など、多岐にわたる選択肢から選ぶことができます。当院がご提案する審美歯科治療については、**こちらのページ**で詳しくご紹介しています。
  • 治療の精度: マイクロスコープなどを用いて、肉眼では見えない細部まで精密な治療を行うことができます。これにより、再治療のリスクを減らすことができます。
  • 治療にかけられる時間: 一つの治療に十分な時間をかけ、丁寧な処置を行うことが可能です。

これはまるで、目的地まで行くために「最低限の移動手段(電車やバス)」を選ぶか、「より快適で、景色も楽しめる移動手段(自家用車や新幹線)」を選ぶかの違いに似ています。

どちらを選ぶかは、未来の自分への「投資」

自費診療は保険診療に比べて高額になる傾向がありますが、これは単に「高い材料を使っている」ということだけではありません。

  • 長い目で見た際の再治療リスクの軽減
  • 見た目の美しさによる自信の向上
  • ご自身の歯の寿命を延ばすこと

これら全てを考慮すると、自費診療は、ご自身の歯と未来の健康に対する「投資」だと考えることができます。具体的な治療費については、**料金表ページ**をご覧ください。

もちろん、どの治療を選択するかは、患者さんご自身の価値観やライフプランによって異なります。私たちは、それぞれのメリット・デメリットを丁寧に説明し、患者さんと一緒に納得のいく最善の選択をサポートしたいと考えています。

どちらの治療法を選ぶにしても、最も大切なのは、ご自身の歯を大切にしたいという気持ちです。このコラムが、皆さんがご自身の歯について深く考えるきっかけになれば幸いです。

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監修

院長

山脇 史寛Fumihiro YAMAWAKI

  • 略歴

    2009年
    日本大学歯学部卒業
    2009年
    日本大学歯学部附属病院研修診療部
    2010年
    東京医科歯科大学歯周病学分野
    2010年
    やまわき歯科医院 非常勤勤務
    2015年
    酒井歯科クリニック
    2021年
    泉岳寺駅前歯科クリニック 開院
  • 所属学会・資格

    • 日本歯周病学会 認定医
    • 日本臨床歯周病学会
    • アメリカ歯周病学会
    • 臨床基礎蓄積会
    • 御茶ノ水EBM研究会
    • Jiads study club Tokyo(JSCT)
    • P.O.P.(歯周-矯正研究会)
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