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歯周病

物忘れは「お口」のサイン?60代からの脳活性化を支える咀嚼(そしゃく)と歯周病治療の重要性

2025.12.31

「最近、人の名前が思い出せなくなった」「物忘れが増えた気がする」……。60代を迎えた方が感じるこうした不安は、単なる加齢のせいだけではなく、実はお口の健康、特に**「噛む力(咀嚼機能)」の低下**が深く関わっているかもしれません。

記憶力や思考力を司る脳の機能と、歯の健康は密接に結びついています。そして、その繋がりを断ち切る最大の原因が、成人の約8割が罹患しているとされる歯周病です。

港区・泉岳寺駅前歯科クリニックでは、科学的根拠に基づき、脳の健康を守るための専門的な歯科アプローチを提供しています。

1. 脳の活性化と咀嚼機能:60代が知るべき密接な関係

咀嚼運動が「前頭葉」をダイレクトに刺激する

「噛む」という行為は、単に食べ物を細かくするだけの作業ではありません。顎を動かす際に使われる筋肉(咀嚼筋)や歯の根元にある「歯根膜」からの刺激は、三叉神経を通じて脳幹へ伝達され、思考・記憶・判断を司る**「前頭葉」の血流を最大で20%程度(出典:厚生労働省e-ヘルスネット等)増加**させることが科学的に証明されています。

 

  • 前頭葉の活性化: 正しいリズムでしっかり噛むことは、脳のワーキングメモリ(作業記憶)や集中力の維持に不可欠です。
  • 脳波の安定: 規則正しい咀嚼は、ストレス緩和や情緒の安定にも貢献します。

低栄養が招く認知機能低下(MCI) Risk

歯周病などで噛む力が低下すると、硬いものや繊維質の多い肉類を避け、柔らかい炭水化物中心の食事になりがちです。これにより、脳機能の維持に必要なタンパク質やビタミンが不足し、認知機能の軽度低下(MCI)を加速させる深刻なリスクが生じます。

2. 咀嚼機能を奪う最大の敵「歯周病」が引き起こすQOLの危機

歯を支える骨を溶かす「静かなる病」

歯周病は、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてしまう病気です。骨が失われると歯がぐらつき、痛みや違和感から無意識に「噛み控え」が発生します。この**「噛まない習慣」が、脳への刺激を断ち切る大きな原因**となります。

アルツハイマー型認知症や全身疾患との関連性

近年、九州大学をはじめとする国内外の研究グループにより、歯周病とアルツハイマー型認知症の相関関係が科学的に解明されつつあります。具体的には、歯周病の主要な原因菌である「P. ジンジバリス菌(Porphyromonas gingivalis)」やその毒素(ジンジパイン等)が、炎症を起こした歯肉の血管から血流に乗り、脳内へ侵入することが確認されました。これが脳内で「アミロイドβ」というタンパク質の産生・蓄積を促進し、さらに脳神経細胞の変性や慢性的な炎症を引き起こす直接的な要因となっているのです。お口の中の炎症を放置することは、脳の老化プロセスを物理的に加速させるリスクを孕んでいます。

また、歯周病菌が血流に乗って全身を巡ることで、以下のリスクも高まります。

  • 心疾患・脳血管障害(動脈硬化の促進)
  • 糖尿病の悪化
  • 誤嚥性肺炎

3. 泉岳寺駅前歯科クリニックによる「噛む力」回復のための専門的アプローチ

当院では、単に痛みを止める治療にとどまらず、**「将来の健康寿命と認知機能の維持」**を見据えた総合的な治療計画をご提案します。

① 徹底した歯周病治療:長持ちさせるための「土台作り」

インプラントや精密義歯による欠損補綴(けっそんほてつ)を成功させるためには、口腔環境の「土台」である歯周組織を健やかに安定させることが不可欠です。当院では、歯周病の進行度に応じた炎症コントロールを徹底的に行い、必要であれば専門的な歯周組織再生療法を駆使して、残せる天然歯の寿命を最大限に延ばす戦略的な治療を行います。土台を整えずに高精度な修復物を装着しても、将来的な脱落リスクを防ぐことはできません。

② 高度な欠損補綴(「噛める」の再構築)

  • インプラント治療: 骨に直接固定するため、天然歯に近い感覚でしっかり噛むことができ、脳への刺激を最大限に回復させます。
  • 精密義歯(入れ歯): 顎の動きや生活習慣を詳細に分析し、適合性の高い義歯を作製。違和感を最小限に抑え、安定した咀嚼力を提供します。

③ 継続的なメインテナンス(脳活性化の維持)

認知機能の低下を予防するためには、長期的な機能維持が不可欠です。専門的な器具を用いたクリーニング(PMTC)とブラッシング指導を通じ、治療した歯と残っているすべての歯を一生涯守り続けます。

4. 医院案内:アクセス抜群の「港区の頼れる歯科医院」

泉岳寺駅前歯科クリニックは、最新の設備と専門知識に基づき、患者様の全身の健康を見据えた質の高い歯科医療を提供しています。高輪ゲートウェイ駅や品川駅からもアクセスが良く、お仕事帰りやお買い物ついでにも通いやすい環境です。

  • 所在地: 東京都港区三田3-10-1 アーバンネット三田ビル1階
  • アクセス:
    • 都営浅草線・京急本線 「泉岳寺駅」A3出口より徒歩1分
    • JR山手線・京浜東北線 「高輪ゲートウェイ駅」より徒歩約8分
    • 各線 **「品川駅」**からもアクセス良好
  • 公式サイト: https://sengakuji-ekimae-dental.com/

よくある質問(FAQ)

Q1: 歯周病治療で物忘れが改善しますか? A: 歯周病治療そのものが認知症を完治させるわけではありませんが、咀嚼機能の回復による脳血流の増加や、全身の炎症抑制を通じて、認知機能の維持や進行を遅らせる効果が強く期待されています。

Q2: 60代、70代でもインプラント治療は可能ですか? A: はい、可能です。骨の状態や全身疾患(糖尿病など)のコントロールができれていますが、年齢を理由に諦める必要はありません。

Q3: 「噛む力が落ちている」セルフチェック方法は? A: 「硬いものが食べづらくなった」「食後に顎が疲れる」「食事の時間が長くなった」といった症状は咀嚼機能低下のサインです。

参考文献

  1. 厚生労働省 e-ヘルスネット「咀嚼の効用―噛むこと8つの効能―
  2. 日本歯周病学会「歯周病と全身の健康
  3. Dominy SS, et al. “Porphyromonas gingivalis in Alzheimer’s disease brains: Evidence for disease causation and treatment with small-molecule inhibitors.” Science Advances, 2019.
  4. 日本歯科医師会「8020運動と認知症の関係について

監修

院長

山脇 史寛Fumihiro YAMAWAKI

  • 略歴

    2009年
    日本大学歯学部卒業
    2009年
    日本大学歯学部附属病院研修診療部
    2010年
    東京医科歯科大学歯周病学分野
    2010年
    やまわき歯科医院 非常勤勤務
    2015年
    酒井歯科クリニック
    2021年
    泉岳寺駅前歯科クリニック 開院
  • 所属学会・資格

    • 日本歯周病学会 認定医
    • 日本臨床歯周病学会
    • アメリカ歯周病学会
    • 臨床基礎蓄積会
    • 御茶ノ水EBM研究会
    • Jiads study club Tokyo(JSCT)
    • P.O.P.(歯周-矯正研究会)
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