70代の口臭は内臓疾患のサイン?歯周病との見分け方と健康寿命を延ばす専門的対策
導入:70代の口臭は単なるエチケット問題ではない:全身のSOSサインを見逃さない
「最近、家族から口の臭いを指摘された」「朝起きた時の不快感が強くなった」 もし、70代のあなたやご家族がこのような変化を感じているなら、それは単なる加齢現象ではなく、**身体が発する「全身疾患の予兆」**かもしれません。
70代以降の口臭は、単なるエチケットの問題ではなく、健康寿命を左右する全身のSOSメッセージである可能性があります。
特にこの年代で口臭が強くなる原因は、主に以下の二つに分けられます。
- 口腔内の問題: 長年の蓄積による歯周病の進行
- 全身の問題: 加齢に伴う機能低下や、内臓疾患(全身疾患)の予兆
本記事では、東京都港区三田の泉岳寺駅前歯科クリニックが、70代特有の口臭の原因を徹底解説し、口腔ケアで解決できるものなのか、それとも専門医への受診が必要な内臓疾患のサインなのかを見分ける方法、そして健康寿命を延ばすための具体的な対策をご紹介します。
第1章:70代の口臭が強くなる「3つの構造的原因」

加齢に伴う身体の代謝や免疫機能の変化は、お口の中の環境を劇的に変えてしまいます。70代は、これまで蓄積されたわずかなダメージが表面化しやすい時期であり、自分では以前と同じようにケアしているつもりでも、お口の自浄作用が低下することで細菌が繁殖しやすい「負のサイクル」に陥りがちです。なぜこの年代で口臭リスクが急増するのか、その背景にある身体的な構造を詳しく紐解いていきましょう。
口臭リスクを高める主要な3つの根本原因を理解しましょう。
1. 歯周病の進行と慢性化
歯周病は、自覚症状が少ないまま進行します。70代の方の場合、既に長期間にわたり病気が進行していることが多く、歯周ポケットが深くなると、そこに溜まった細菌(特に嫌気性菌)が**揮発性硫黄化合物(VSC)**という悪臭ガスを大量に発生させます。歯周病の二大悪党、歯垢と歯石を徹底解説!今日からできる予防法で健康な歯茎を
2. ドライマウス(唾液量の減少)
唾液には、食べ物の残りカスや細菌を洗い流す「自浄作用」と、細菌の増殖を抑える「抗菌作用」があります。【危険信号?】ドライマウスが招く歯周病の真実|唾液の驚くべき力とは
しかし、加齢や服用している薬の影響により唾液の分泌量(**ドライマウス**)が減ると、口腔内の細菌が増殖しやすくなり、結果として口臭が強くなります。
3. 入れ歯・補綴物の汚れの蓄積
70代では、ブリッジや入れ歯(義歯)を使用している方が増えます。
入れ歯の素材は表面が多孔質であり、磨き残しがあると、細菌やカビが繁殖しやすく、これが**口臭**や**誤嚥性肺炎**のリスクを高める原因となります。特に夜間、義歯を外さずにいると、細菌は爆発的に増殖します。【70代の死因】誤嚥性肺炎の9割は歯周病菌が原因!ゼロリスクに近づける方法。
章2:歯周病由来の口臭:メチルメルカプタンの匂い

口臭の約9割は口腔内に原因があるとされています。その代表格が歯周病です。
歯周病による口臭の特徴は、しばしば「生ゴミ」「玉ねぎの腐ったような臭い」と表現される**メチルメルカプタン**という物質です。
進行した歯周病が口臭を強くする理由
長年にわたり進行した70代の歯周病は、単なる歯茎の炎症では済みません。
- 歯周ポケットの深さ: 歯と歯茎の境目にある歯周ポケットが4mmを超えると、口臭の原因物質(VSC)の濃度が急激に高まります。【歯科医が解説】口臭の「最終発生源」は歯周ポケットの深さだった!VSC濃度が激増する危険ライン(4mm)とは
- 根面う蝕(根元のむし歯): 歯茎が下がり、歯の根元が露出すると、根元のセメント質がむし歯になりやすくなります。この根面う蝕が多発すると、そこに食べカスが残りやすくなり、強烈な口臭を放ちます。加齢で虫歯リスクが上昇?歯肉退縮と根面う蝕に注意
- 口腔細菌と認知症リスク: 歯周病菌が血液を介して全身に回り、認知症のリスクを高める可能性についても、近年多くの研究で指摘されています。
章3:【危険なサイン】内臓疾患由来の口臭を見分ける

歯周病治療や徹底的な口腔ケアを行っても口臭が改善しない場合、それは**全身疾患**が原因である可能性を疑う必要があります。
内臓疾患由来の口臭は、特定の代謝物が呼気に混じることで発生するため、それぞれ特徴的な匂いを持ちます。口臭でわかる体の異変?糖尿病、肝臓病…全身疾患が口臭に与える影響
| 疾患 | 口臭の特徴的な匂い | 原因となる物質 |
|---|---|---|
| 3-1. 糖尿病 | 甘酸っぱい匂い(フルーツやアセトンのような匂い) | 血糖値が高すぎると、体がエネルギー源として脂肪を分解し始めます。この過程で発生するアセトン体が口臭となります。(糖尿病と歯周病の危険な関係) |
| 3-2. 肝臓疾患 | カビ臭、ドブのような匂い、ネズミのような匂い | 肝臓機能が低下すると、毒性物質であるアンモニアなどを分解しきれなくなります。これによりアンモニアが血液中に残り、口臭として現れます。(肝性脳症の一症状) |
| 3-3. 腎臓疾患 | 尿のような匂い、生臭い匂い | 腎臓の働きが悪くなると、体内の老廃物(特にアンモニアのもと)を尿として排出できず、それが唾液や呼気中に排出されるため、特有の匂いになります。 |
この全身由来の口臭が疑われる場合は、歯科医師からの情報提供に基づき、速やかに内科や専門医での精密検査を受ける必要があります。
章4:歯科クリニックでできる「鑑別」と「精密検査」

口臭の原因が口腔内にあるのか、全身にあるのかを判断するためには、専門的な**鑑別診断**が不可欠です。
まずは口腔内の原因(歯周病、むし歯、入れ歯の汚れなど)を徹底的に排除することが、口臭対策の第一歩であり最優先事項です。
1. 口臭測定器(オーラルクロマなど)による定量的測定
口臭を構成する主要な3つの悪臭成分(硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイド)をそれぞれ測定し、**どの成分が優位か**を特定します。
メチルメルカプタンが高い場合は歯周病、ジメチルサルファイドが高い場合は内臓疾患の関連性が高まります。
2. 歯周組織検査
歯周ポケットの深さ、出血、歯の動揺度などを確認し、歯周病の進行度を詳細に評価します。これが口臭の主要原因であるかを確認します。歯周ポケットの深さでわかる!あなたの歯周病はどのくらい?
3. 唾液腺機能検査
唾液の分泌量を測定し、**ドライマウス**の程度を数値化します。唾液量の減少が口臭の原因となっている場合は、適切な保湿指導や治療に移行します。
章5:70代の口臭を断ち切るための「二重対策」

70代の口臭を根本から解決し、全身の健康を守るためには、「口腔内の治療」と「全身の機能維持」という二つの側面からのアプローチが必要です。
5-1. 根本原因の治療:歯周病専門治療と入れ歯の精密清掃
口臭測定で歯周病由来と特定された場合、徹底した治療が必要です。
- 歯周病治療: 深くなった歯周ポケット内の歯石を専門的に除去(SRP)し、重度の場合は歯周外科処置を行うことで、悪臭ガスを発生させる細菌の住処をなくします。港区三田の歯周病治療は泉岳寺駅前歯科クリニックへ
- 入れ歯の精密清掃・調整: 入れ歯に付着したカンジダ菌や細菌を除去するための専門的な洗浄を行い、また、噛み合わせの調整を行うことで、清掃しやすい環境を整えます。お口のクリーニング・歯石取りは港区三田の泉岳寺前歯科クリニックへ
5-2. 全身の健康を守る対策:ドライマウスと誤嚥性肺炎予防
口腔内の治療と並行して、加齢によって低下した機能をサポートすることが、**誤嚥性肺炎**や**認知症**の予防に繋がります。
- 唾液腺マッサージ: 唾液腺を刺激し、唾液の分泌を促します。唾液量の増加は、自浄作用を高め、口臭の改善に直結します。
- 口腔保湿剤の使用: 市販の保湿ジェルやスプレーを適切に使用し、口腔内の乾燥を防ぎます。
- 摂食嚥下機能のチェック: 食べ物を飲み込む力(嚥下機能)が衰えると、口腔内の細菌が誤って肺に入り、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高まります。歯科クリニックでは、嚥下体操の指導や必要に応じた機能チェックを行います。
結論:口臭は体からのメッセージ。70代の口の健康が未来を創る
70代で口臭が強くなったと感じることは、決して恥ずかしいことでも、諦めるべきことでもありません。それは、あなたの体が「健康管理を見直してください」と発している重要なメッセージです。
口臭の原因が**歯周病**であれ、**ドライマウス**であれ、あるいは**内臓疾患**であれ、まずは歯科クリニックでの精密な診断を通じて、原因を特定することが健康寿命を延ばすための最善策です。
原因が全身疾患にあると判明した場合でも、当クリニックでは内科などの専門機関との連携を行い、適切な医療を受けるためのサポートをいたします。
「年のせいだ」と片付けず、今日から口臭を健康のバロメーターとして捉え、専門的な診断と治療に進みましょう。70代の口の健康が、あなたの未来とQOLを創ります。
口臭でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。専門のスタッフが親身に対応させていただきます。
学術的参考文献
- 厚生労働省「e-ヘルスネット:口臭の原因・分類」
- 日本歯周病学会「歯周病と全身疾患(糖尿病・心疾患)の双方向的関係」
- 日本口腔ケア学会「高齢者における口腔乾燥症と誤嚥性肺炎の相関性」
- Tonzetich J. (1977). “Direct gas chromatographic analysis of sulphur compounds in mouth air.” Journal of Dental Research.
- Miyazaki H, et al. (1995). “Correlation between volatile sulphur compounds and certain oral health measurements in the general population.” Journal of Periodontology.
- Scannapieco FA. (1999). “Role of oral bacteria in respiratory infection.” Journal of Periodontology.
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