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抜歯後の痛みが続くのはなぜ?どんな時?

2023.11.12

抜歯後の痛み

抜歯は、歯科治療のなかでも一般的な治療ですが、痛みが伴うことがあります。抜歯後の痛みには、以下のようなパターンがあります。

1.抜くときに骨に負担がかかった場合

抜歯後の痛みは、抜く際に歯の周囲の骨にかかる負担によって決まります。
下顎の親知らずや、埋伏歯などの歯を抜く場合や歯根が曲がっていたり、骨に癒着している場合は、骨に負担がかかり、痛みが生じることがあります。

2.炎症が強い歯であった場合

歯周病や根の先に膿が溜まっている歯などを抜く場合、歯の周囲の組織に炎症が起こっています。そのため、抜歯の際に炎症が悪化し、痛みが生じることがあります。抜歯後に痛みが1週間ほど続くこともありますが、多くの場合3〜4日程度で徐々に痛みは弱まります。

3.歯根がしっかりしてる歯であった場合

大きな歯や、根っこがしっかりしている歯を抜く場合、抜歯の際に歯茎や骨にダメージを与えやすくなります。そのため、痛みが生じやすく、治りも遅くなります。

4.ドライソケットになってしまった場合

ドライソケットとは、抜歯した穴が血液の塊(血餅)で覆われず、骨が直接露出している状態です。

通常、抜歯した穴には血液の塊(血餅)が形成され、その血餅がかさぶたのようになって抜歯後の穴を覆っていきます。血餅には、傷口を保護する役割と、新しい組織が再生するときに必要な栄養素を供給する役割があります。

しかし、何らかの理由で血餅が形成されなかったり、形成された血餅が剥がれたりすると、抜歯した穴の骨が露出してしまうことがあります。これがドライソケットです。

ドライソケットになると、抜歯した穴から痛みや出血、口臭などが生じることがあります。痛みは、抜歯後3~5日頃から始まり、1〜2週間ほど続きます。

ドライソケットの頻度は、抜歯した歯の状態や抜歯方法によって異なります。

一般的な抜歯では、ドライソケットになる確率は2~4%程度と言われています。しかし、下顎の親知らずや、埋伏歯などの歯を抜いた場合、ドライソケットになる確率は15~25%程度と高くなります。

ドライソケットの原因は、以下のようなものが考えられます。

  • 抜歯の際に、骨に過度な負担がかかった
  • 歯周病や根管治療後の歯を抜いた
  • 大きな歯や、根っこがしっかりしている歯を抜いた
  • うがいをしすぎて、血餅が剥がれた
  • 喫煙や飲酒をした

ドライソケットになった場合は、歯科医院を受診して、処置を受けるようにしましょう。

処置としては、以下のようなものが行われます。

  • 抜歯した穴を清潔に洗浄する
  • 抗生剤の投与
  • 抜歯した穴に血餅を形成するような処置をする:
  • 抜歯した穴を覆うガーゼやタンポンを詰める

ドライソケットを予防するためには、以下のことに気をつけましょう。

  • うがいは、軽くすすぐ程度にする
  • 喫煙や飲酒は控える

5.親知らずの場合

親知らずは、他の歯に比べて斜めに生えていることが多いため、抜歯の際に骨に負担がかかりやすくなります。また、親知らずは歯茎の下に埋まっていることもあるため、抜歯の際に歯茎を切開することもあります。そのため、親知らずを抜いた場合、痛みが生じやすく、治りも遅くなることがあります。

抜歯後の痛みの対策

抜歯後の痛みを和らげるためには、以下のことに気をつけましょう。

  • 抜歯後すぐに痛み止めを飲みましょう。
  • 喫煙や飲酒は控えましょう。
  • 抜歯した部分に触ったり、刺激を与えたりしないでください。

また、ドライソケットになった場合は、歯科医院を受診して、処置を受けるようにしましょう。

抜歯後の痛みは、個人差や抜歯した歯の状態によって異なります。痛みが強く不安な場合は、歯科医師に相談しましょう。

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