「若い頃は大好きだったおせんべいやお漬物が、最近怖くて噛めない」
「歯周病の治療は終わったはずなのに、食事が以前ほど楽しくない」
東京・港区、高輪ゲートウェイ駅エリアにお住まいの70代の方々から、このようなご相談を多くいただきます。
実は、硬いものが噛めなくなることは、単なる「歯の老化」ではありません。それは生活の質(QOL)を下げ、健康寿命を縮める深刻なサインなのです。
特に、歯周病治療を終えた後に「治ったのに噛めない」と感じる場合、それは失われた咀嚼(そしゃく)機能を取り戻すための「リハビリテーション」が不足している証拠かもしれません。
この記事では、泉岳寺駅前歯科クリニックが、70代が「硬いものを噛めない」メカニズムと、健康寿命を延ばすための機能回復トレーニングについて解説します。
1. 70代の危険信号:「硬いもの」を避ける生活が招く負の連鎖
硬いものを避ける生活は、噛む筋肉を衰えさせ、全身の老化(フレイル)を加速させます。
「噛まない」選択が招くオーラルフレイル
「歯に負担をかけたくない」「痛むのが怖い」という心理から、無意識に柔らかいうどんやパン、煮込み料理ばかりを選んでいませんか?
この「硬いものを避ける」という小さな諦めが、**オーラルフレイル(口の機能の虚弱)**の入り口です。
柔らかいものばかり食べていると、以下の悪循環(負の連鎖)に陥ります。
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噛む回数の激減: 咀嚼筋(噛むための筋肉)を使わなくなり、筋肉が衰える。
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唾液量の減少: 口への刺激が減り、自浄作用のある唾液が出にくくなる。
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更なる機能低下: 噛む力がさらに弱まり、より柔らかいものしか食べられなくなる。
治療は「修理」、リハビリは「機能回復」
歯周病治療やインプラント、入れ歯治療は、あくまで口腔内の環境を整える「修理」や「環境改善」です。しかし、長年の歯周病によって衰えた筋肉や、失われた感覚は、治療が終わったからといって自然に戻るわけではありません。
70代以降の患者様には、治療後の「メンテナンス」と「機能回復トレーニング」こそが、生涯美味しく食べるための鍵となります。
🔗 参考記事: 歯周病の専門家がが語る「歯周病治療の本当のゴール」
🔗 参考記事: オーラルフレイルと虫歯:口腔機能の低下が招く健康問題
2. なぜ治療後も噛む力が戻らない?70代特有の3つの原因
歯周病で歯を支える骨(歯槽骨)が減ると、クッション機能が低下し、硬いものを噛んだ時に痛みや違和感が生じやすくなります。
東京・港区の当院に来院される患者様でも、治療完了直後はまだ「噛む自信」を持てない方がいらっしゃいます。それには明確な医学的理由があります。
① 歯根膜(クッション)の機能低下と骨の喪失
健康な歯は、「歯根膜」というクッションのような組織と、それを支える「歯槽骨」によって守られています。歯周病が進行すると、この骨が溶けてしまいます。治療で炎症が治まっても、失われた骨が完全に元に戻るわけではないため、硬いものを噛んだ時の衝撃を支えきれず、恐怖感や違和感につながります。
重度の場合、失われた組織を再生させる専門治療が必要になることもあります。
🔗 参考記事: 「骨が元に戻る?」歯周組織再生療法(EMD)の驚くべき可能性
② 噛み合わせの微妙なズレと不適合
「入れ歯が微妙に動く」「詰め物の高さが気になる」。わずか髪の毛1本分(数十ミクロン)のズレでも、人間の脳は「違和感」として感知し、無意識に噛む力を抑制します。
特に70代は、長年の歯の摩耗や歯周病による歯の移動で、全体の噛み合わせバランスが崩れていることが多く、全体的な調整が必要です。
🔗 参考記事: 噛み合わせの再構築:全身のバランスと健康への影響
③ 口周りの「サルコペニア」(筋力低下)
全身の筋肉が衰えるのと同様に、口の周りの筋肉や舌の筋肉も加齢とともに痩せていきます(サルコペニア)。「噛むのが疲れる」「飲み込みにくい」と感じるのは、歯の問題だけでなく、この筋力低下が大きな原因です。
3. 放置は危険!「噛めない」が引き起こす全身リスク
「噛めない」状態の放置は、認知症や肺炎など、命に関わる全身疾患のリスクを高めてしまいます。
「柔らかいものを食べていればいい」と放置することは、全身の健康を脅かすリスクを高めます。
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認知症リスクの上昇: 噛むという行為は脳への血流を増やし、活性化させます。噛めない状態は脳への刺激不足を招き、認知機能低下のリスクを高めます。
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誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん): 噛む力と飲み込む力(嚥下機能)は連動しています。噛めない人は飲み込む力も弱まりやすく、食べ物が気管に入る誤嚥のリスクが増大します。70代の肺炎の多くは、この誤嚥と口の中の細菌が原因です。
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低栄養と全身の衰弱: 噛めないことで肉や野菜を避け、炭水化物中心の食事になると、タンパク質不足で体が弱る「フレイル」状態を招きます。
🔗 参考記事: 60代の低栄養と歯周病。しっかり噛めないことが招く全身の衰弱
4. 【実践編】自宅でできる!咀嚼機能回復トレーニング
「パタカラ体操」は、食べるために必要な唇や舌の筋肉を効率よく鍛えるトレーニングです。
高輪ゲートウェイ駅周辺にお住まいの皆様、まずはご自宅でできる簡単なトレーニングから始めてみましょう。
ステップ1:準備運動(マッサージ)
食事の前に、頬の筋肉(咬筋)やこめかみ(側頭筋)を指で優しくマッサージし、筋肉の緊張をほぐします。
ステップ2:パタカラ体操の応用
発音を通じて口と舌の筋肉を鍛えます。
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「パ」: 唇を強く弾く(食べこぼし防止)
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「タ」: 舌先を上顎に付ける(押しつぶす力)
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「カ」: 喉の奥を動かす(飲み込む力)
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「ラ」: 舌を丸める(食べ物を送り込む力)
これらを、できるだけ大きな動作で、はっきりと発音します。
ステップ3:ガムを使った咀嚼訓練
歯科専用のキシリトールガムなどを使い、左右均等に噛む練習をします。最初は柔らかいものから始め、徐々に噛む回数を意識的に増やしてください。
5. よくあるご質問(FAQ)
画像挿入指示 6:歯科医師によるカウンセリング
挿入箇所: 「5. よくあるご質問(FAQ)」の見出し直下
画像案: 清潔感のある歯科クリニックのカウンセリングルームで、白衣を着た歯科医師が、患者様(70代)の悩みに対して模型やタブレットを使いながら丁寧に説明している写真。患者様が安心した表情をしている様子。
Altテキスト: 泉岳寺駅前歯科クリニックでの丁寧なカウンセリング・患者様の悩みに答える歯科医師
キャプション: 疑問や不安は、治療の前にしっかり解消します。どんな些細なことでもご相談ください。
70代の患者様からよくいただく、噛む力や機能回復に関するご質問にお答えします。
Q1. 70代になってからでも、噛むための筋肉は鍛えられますか?
A1. はい、鍛えられます。
筋肉は何歳からでもトレーニングによって機能維持・向上が可能です。口の周りの筋肉や舌の筋肉も同様で、毎日の少しずつのトレーニングで「噛む力」や「飲み込む力」の改善が期待できます。
Q2. 硬いものを噛むと入れ歯が痛いのですが、我慢して噛んだほうが良いですか?
A2. いいえ、無理は禁物です。
痛みがある状態で無理に噛むと、歯茎を傷つけたり、噛み合わせをさらに悪化させたりする原因になります。痛みの原因は「入れ歯の調整不足」や「歯周組織の炎症」であることが多いため、まずは歯科医院での調整が必要です。
Q3. 歯周病治療後、どれくらいで元の食事ができるようになりますか?
A3. 個人差がありますが、数ヶ月単位のリハビリが必要です。
治療直後は歯がまだ不安定な場合があります。骨や歯茎が安定し、噛み合わせの調整が完了するまでには、3ヶ月〜半年程度かかることもあります。焦らず、段階的に硬い食べ物に挑戦していくことが大切です。
6. まとめ:高輪ゲートウェイエリアで「噛める喜び」を取り戻しましょう
70代からの「噛む力」の回復は、これからの人生を健康に、そして豊かに過ごすための投資です。「もう歳だから」と諦める必要はありません。
東京・港区三田、高輪ゲートウェイ駅近くにある泉岳寺駅前歯科クリニックでは、一般的な歯科治療だけでなく、歯周病治療後のメンテナンスや、噛み合わせのバランスを整える包括的な治療に力を入れています。
「最近、食事が疲れる」「もっと色々なものを美味しく食べたい」
そう感じたら、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたの「噛める」を取り戻すためのプランを、一緒に考えましょう。
🔗 参考記事: 【8020達成者へ贈る最終戦略】70代後半の「精密メンテナンス」が生涯の歯とQOLを決める
学術的参考文献
本記事の作成にあたり、以下の学術的知見やガイドラインを参照しています。
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咀嚼機能と認知機能の関連
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Masticatory Deficiency as a Risk Factor for Cognitive Dysfunction. (Kamiya et al., 2016)
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咀嚼による脳血流の増加や、歯の喪失と認知症リスクの相関に関する研究。
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歯周病と誤嚥性肺炎
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Oral Hygiene Reduces the Mortality from Aspiration Pneumonia in Frail Elders. (Sjögren et al., 2008)
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歯周病菌を含む唾液の誤嚥が肺炎の主要因であること、口腔ケアによる予防効果に関する研究。
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オーラルフレイルとサルコペニア
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Consensus statement on “Oral frailty” from the Japan Geriatrics Society. (Minakuchi et al., 2018)
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日本老年医学会等によるオーラルフレイルの定義と、全身のフレイル・サルコペニアとの関連性について。
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泉岳寺駅前歯科クリニック 医院情報
都営浅草線「泉岳寺駅」A3出口から徒歩1分の好立地。
高輪ゲートウェイ駅やJR品川駅からもアクセスが良く、港区全域から多くの患者様にご来院いただいております。
| 医院名 | 泉岳寺駅前歯科クリニック |
| 住所 | 〒108-0073 東京都港区三田3-10-1 アーバンネット三田ビル1階 |
| 最寄駅 |
都営浅草線・京急本線「泉岳寺駅」A3出口 徒歩1分
JR山手線・京浜東北線「高輪ゲートウェイ駅」徒歩圏内
JR「品川駅」高輪口からもアクセス良好 |
| 公式サイト | https://sengakuji-ekimae-dental.com/ |
| 診療内容 | 一般歯科、歯周病治療、インプラント、予防歯科、審美歯科など |
当院では、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせた「包括的な治療計画」をご提案いたします。お口のトラブルでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
硬いものを避ける生活は、噛む筋肉を衰えさせ、全身の老化(フレイル)を加速させます。
歯周病で歯を支える骨(歯槽骨)が減ると、クッション機能が低下し、硬いものを噛んだ時に痛みや違和感が生じやすくなります。
「噛めない」状態の放置は、認知症や肺炎など、命に関わる全身疾患のリスクを高めてしまいます。
「パタカラ体操」は、食べるために必要な唇や舌の筋肉を効率よく鍛えるトレーニングです。