column

歯周病

歯周病治療は何回通院が必要?重症度別の期間と治療ステップを認定医が解説

2026.09.07

歯周病治療の通院回数は軽度で3〜6回、中等度で6〜10回以上、重度では外科処置を含め10〜15回以上が必要となります。治療期間は軽度で3〜4ヶ月、中等度で6ヶ月〜1年、重度では1年以上を要するのが一般的です。進行度や患者様の口腔環境、治療への反応によって期間は大きく変動しますが、いずれの場合も初期治療で細菌をコントロールし、必要に応じて外科処置を行い、その後メンテナンスへ移行する流れとなります。 「歯周病治療は何回通院が必要?忙しい人が知るべき治療期間と通院回数の現実」もあわせてご覧ください。

「歯周病と診断されたけれど、いったい何回通院すればいいのだろう」「仕事が忙しいのに、毎週のように通わなければならないのか」。そんな不安を抱えながら、治療を先延ばしにしている方は少なくありません。歯周病は自覚症状が乏しいまま進行する病気であり、放置すれば確実に歯を失うリスクが高まります。同時に、治療には一定の時間と通院回数が必要であることも事実です。この記事では、歯周病治療の進行度別に必要な通院回数と期間、そして各治療ステップで何が行われるのかを、日本歯周病学会認定医として数多くの症例に携わってきた立場から具体的に解説していきます。 「歯周病の進行度を正しく見極める|歯周病認定医が教える症状別セルフチェックと進行段階ごとの対処法」もあわせてご覧ください。

歯周病の進行度による治療期間の違い

歯周病の治療期間を決定する最も大きな要素は、現在の進行度です。歯周病は大きく分けて軽度・中等度・重度の3段階に分類され、それぞれで治療のアプローチも必要な期間も異なります。進行度の判定には、歯周ポケットの深さ、骨の吸収度合い、炎症の程度などを総合的に評価する必要があります。 「【歯科医が解説】口臭の「最終発生源」は歯周ポケットの深さだった!VSC濃度が激増する危険ライン(4mm)とは」もあわせてご覧ください。

軽度歯周病の治療期間と回数

軽度歯周病は歯周ポケットが3〜4mm程度、骨の吸収が軽微な状態を指します。この段階では歯茎に軽い炎症はあるものの、歯を支える骨へのダメージは最小限に留まっています。治療期間は通常3〜4ヶ月、通院回数は3〜6回程度が目安となります。初診時の精密検査で歯周ポケット測定とレントゲン撮影を行い、その後2〜3回にわたってスケーリング(歯石除去)を実施します。炎症が治まった段階で再評価を行い、改善が確認できればメンテナンス期に移行します。軽度の段階では外科処置が不要なケースがほとんどであり、徹底したプラークコントロールと専門的なクリーニングで十分な効果が得られることが多いのです。 「【港区で歯周病治療】30代の治療期間は?忙しくても中断させない進行度別時短ロードマップ」もあわせてご覧ください。

中等度歯周病の治療期間と回数

中等度歯周病では歯周ポケットが5〜6mm程度まで深くなり、骨の吸収も進行しています。歯がわずかに揺れ始める方もいれば、冷たいものがしみるなどの自覚症状が出始める段階です。治療期間は6ヶ月〜1年、通院回数は6〜10回以上が標準的です。初期治療として全顎のスケーリング・ルートプレーニング(SRP)を行い、深い歯周ポケット内部の歯石や感染した歯根面を徹底的に除去します。SRPは1回の処置で口腔内全体をカバーすることは難しく、通常は複数回に分けて実施します。その後1〜2ヶ月の治癒期間を経て再評価を行い、ポケットが改善していない部位には歯周外科処置を検討します。中等度では治療への反応に個人差が大きく、喫煙習慣や糖尿病などの全身状態が治癒速度に影響を及ぼすことも少なくありません。 「【歯科医師監修】30代の歯周病は「ポケットの深さ」で運命が決まる。3mm・5mm・6mmの治療ロードマップ」もあわせてご覧ください。

重度歯周病の治療期間と回数

重度歯周病は歯周ポケットが7mm以上と深く、骨の吸収が歯根の半分以上に及ぶ状態です。歯の動揺が顕著で、膿が出る、口臭が強いといった症状が現れます。治療期間は1年以上、通院回数は10〜15回以上を要するケースが一般的です。初期治療でSRPを行った後、ほぼ確実に歯周外科処置が必要となります。フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)で歯周ポケット内部を直視下で徹底的に清掃し、必要に応じて歯周組織再生療法(エムドゲインやリグロスを用いた骨再生治療)を併用します。外科処置後は数ヶ月の治癒期間が必要であり、その間も定期的なチェックと専門的クリーニングを継続します。重度の場合、一部の歯は保存不可能と判断され、抜歯後にインプラントやブリッジでの補綴を計画することもあります。詳しくは「【症例】重度歯周炎に対する歯周組織再生療法(エムドゲイン・骨移植)」で解説しています。

歯周病治療の具体的なステップと各段階の期間

歯周病治療は大きく「検査・診断」「初期治療」「再評価」「外科処置(必要時)」「メンテナンス」という5つのステップで構成されます。各ステップにどれくらいの期間と回数が必要なのか、そして何が行われるのかを理解しておくことで、治療全体の見通しが立ちやすくなります。

検査・診断段階

初診時には歯周病の現状を正確に把握するため、精密検査を実施します。全ての歯の歯周ポケット測定、レントゲン撮影(必要に応じてCT撮影)、口腔内写真撮影、プラーク付着状態のチェックなどを行います。この検査には1〜2回の通院が必要で、所要時間は1時間程度です。検査結果をもとに現在の進行度を診断し、患者様ごとの治療計画を立案します。当院では検査結果をモニターで共有しながら「なぜ歯周病になったのか」「どこが最も深刻なのか」を視覚的に説明し、治療のゴールと必要な期間を事前に明確にお伝えしています。治療への納得と理解があってこそ、長期にわたる通院を継続できるからです。

初期治療(原因除去療法)

初期治療の目的は、歯周病の直接原因である細菌(プラーク・歯石)を徹底的に除去し、炎症をコントロールすることです。まずはブラッシング指導を行い、患者様自身が毎日のセルフケアで細菌を増やさない環境を整えます。その上でスケーリングやSRPによって、歯科医師・歯科衛生士が専門器具を用いて歯石を除去していきます。軽度なら2〜3回、中等度以上では4〜6回程度の処置が必要です。1回の処置時間は30分〜1時間程度であり、深い部位では局所麻酔を使用することもあります。初期治療の段階で細菌量を大幅に減らし、歯茎の腫れや出血を改善させることが、その後の治療成功の鍵を握ります。

再評価と治療方針の決定

初期治療終了後、1〜2ヶ月の治癒期間を設けて歯茎の状態を安定させます。その後、再度歯周ポケット測定とレントゲン撮影を行い、治療効果を評価します。この再評価は1回の通院で完結します。軽度〜中等度で改善が良好であれば、そのままメンテナンス期へ移行します。一方、依然として深いポケットが残存している場合や骨の再生を目指したい場合には、歯周外科処置を検討します。再評価の結果をもとに「このまま経過観察でいくのか」「外科が必要なのか」を患者様と相談し、残りの治療スケジュールを確定させます。当院では再評価時にビフォーアフターの数値やレントゲン画像を比較提示し、改善の実感を持っていただけるよう工夫しています。

歯周外科処置(中等度〜重度)

再評価で外科適応と判断された場合、フラップ手術や歯周組織再生療法を実施します。フラップ手術では歯茎を切開して剥離し、歯根表面や骨の状態を直視下で確認しながら徹底的に清掃します。処置時間は1箇所あたり1〜2時間程度、通院回数は処置範囲によって1〜3回です。歯周組織再生療法では、エムドゲインゲルやリグロス(骨再生を促す薬剤)を塗布し、失われた骨や歯周組織の再生を促します。外科処置後は縫合を行い、1〜2週間後に抜糸します。その後数ヶ月かけて組織が治癒・再生していくため、この期間も定期的な経過観察が必要です。外科処置は侵襲を伴いますが、深いポケットを改善し、歯を長期的に保存するための極めて有効な手段です。詳しくは「【症例】歯肉退縮(歯茎の下がり)に対する根面被覆術(結合組織移植術)」で解説しています。

メンテナンス期

歯周病治療の終了後、最も重要なのがメンテナンス期です。歯周病は細菌感染症であるため、治療が成功しても日々のセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアを怠れば再発します。メンテナンスの頻度は進行度や患者様のリスク因子によって異なりますが、一般的には3〜4ヶ月に1回が推奨されます。1回の所要時間は30分〜1時間程度で、歯周ポケット測定、プラーク・歯石のチェックと除去、ブラッシング状態の確認などを行います。メンテナンスを継続することで再発の兆候を早期に発見でき、もし再発しても軽度のうちに対処できます。当院では治療終了後も長期的に患者様をサポートし、「二度と悪化させない」ことを最優先にメンテナンスプログラムを設計しています。

治療期間に影響を与える要因

歯周病治療の期間は進行度だけでなく、患者様個々の状態や環境によっても大きく変動します。治療開始前にこれらの要因を理解しておくことで、より現実的な治療計画を立てることができます。

セルフケアの質と継続性

歯周病治療の成否を分ける最大の要因は、患者様自身が毎日行うセルフケアの質です。どれほど優れた専門的治療を受けても、日々のブラッシングが不十分であれば細菌は再び増殖し、治療効果は半減します。逆に、正しいブラッシング方法を習得し、デンタルフロスや歯間ブラシを適切に使用できる方は、治療への反応が良好で期間も短縮される傾向があります。当院では初診時から衛生士が丁寧にブラッシング指導を行い、患者様ごとのリスク部位に合わせたセルフケア方法を提案しています。治療期間中も毎回プラーク付着状態をチェックし、改善が見られない場合は再度指導を繰り返します。セルフケアが確立できるまでの期間も、全体の治療期間に含まれることを理解しておくべきです。

全身疾患と生活習慣

糖尿病、喫煙習慣、ストレスなどの全身的な要因は、歯周病の治癒速度に直接影響します。糖尿病がコントロールされていない状態では免疫力が低下し、歯周組織の治癒が遅れます。喫煙は血流を悪化させ、歯茎の炎症反応を鈍らせるため、治療効果が現れにくくなります。実際、喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病の進行が早く、治療期間も長期化する傾向があることが多くの研究で報告されています。また、過度なストレスや睡眠不足も免疫機能を低下させ、治癒を遅らせる要因となります。治療開始前に内科主治医と連携して血糖コントロールを改善する、禁煙外来を受診する、生活習慣を見直すといった取り組みが、結果的に治療期間の短縮につながります。

通院の継続性とスケジュール

計画通りの通院を継続できるかどうかも、治療期間を左右する重要な要素です。忙しさを理由に予約をキャンセルし、次回予約が数ヶ月先になってしまうと、その間に炎症が再燃し、治療効果が後戻りしてしまいます。特に初期治療の段階では、一定のペースで処置を進めることが重要です。当院では初診時に患者様のライフスタイルやスケジュールをヒアリングし、無理なく通える治療計画を提案しています。たとえば、遠方から通院される方や多忙な経営者の方には、1回の処置時間を長めに確保して通院回数を減らす工夫を行います。また、予約日が近づいた際にはリマインドメールをお送りし、通院継続をサポートする体制を整えています。

忙しいビジネスパーソンが治療を続けるための工夫

港区や品川区周辺にお住まいの方々は、多忙な日々を送る経営者や管理職が多く、「治療に時間を取られたくない」というニーズが非常に強いのが現実です。しかし歯周病は放置すれば確実に進行し、最終的には歯を失うリスクが高まります。ここでは限られた時間の中で効率的に治療を進めるための方法をご紹介します。

短期集中治療の選択肢

従来の歯周病治療では週1回ペースで少しずつ処置を進めるのが一般的でしたが、近年は短期集中治療を希望される患者様も増えています。当院では1回の予約枠を90分〜120分確保し、複数箇所のSRPを一度に実施することで、通院回数を大幅に削減できるプランを提供しています。たとえば通常6回必要な処置を3回に短縮することも可能です。短期集中治療では局所麻酔を活用して広範囲を一度に処置するため、患者様の負担は増えますが、結果的に総治療期間は半分程度に短縮されます。ただし、短期集中治療を成功させるには患者様のセルフケアが高いレベルで維持されていることが前提となります。

通院スケジュールの明確化と優先順位づけ

治療開始時に「あと何回通院が必要で、いつ頃終わる見込みか」を明確に示すことは、患者様の安心感とモチベーション維持につながります。当院では初診時の検査結果をもとに、治療のロードマップを作成してお渡ししています。各ステップで何を行うのか、どの程度の期間が必要なのかを視覚化することで、忙しい中でもスケジュール調整がしやすくなります。また、どうしても時間が取れない時期がある場合には、優先度の高い部位から処置を開始し、緊急性の低い部位は後回しにするといった柔軟な対応も可能です。治療の「ゴール」が見えていることが、継続的な通院を支える大きな力となります。

自費診療による精密治療と時間短縮

保険診療では1回の処置内容や使用できる材料に制限があり、結果的に通院回数が増える傾向があります。一方、自費診療では最新の機器(たとえば超音波スケーラーやレーザー)や高品質な薬剤(エムドゲインやリグロス)を使用でき、治療精度が向上するとともに治癒期間の短縮も期待できます。また、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた精密治療では、歯根表面の微細な歯石まで確実に除去でき、再治療のリスクを大幅に減らすことができます。自費診療は費用負担が増えますが、「一度の治療で確実に治す」「通院回数を最小限にする」という観点からは、時間対効果の高い選択肢といえます。

治療期間の短縮は単なる「時短」ではなく、治療の精度とセルフケアの質を高めることで初めて実現します。目先の通院回数だけでなく、二度と再発させないための土台作りこそが最も重要です。

治療期間中に注意すべきこと

歯周病治療は数ヶ月から1年以上にわたる長期戦です。治療期間中に適切な生活習慣を維持することが、治療成功の鍵を握ります。

治療中の食事と口腔ケア

SRPや外科処置の直後は歯茎が敏感になり、一時的に痛みや出血が生じることがあります。処置当日は硬いものや刺激物を避け、やわらかく温度の穏やかな食事を心がけてください。また、処置部位のブラッシングは優しく行い、歯間ブラシやフロスの使用は歯科医師の指示に従ってください。うがい薬(クロルヘキシジンなど)を処方されることもありますが、過度なうがいは血餅(治癒に必要な血の塊)を流してしまうため、適度な回数に留めることが大切です。治療期間中も毎日のセルフケアを継続し、細菌の再増殖を防ぐことが何より重要です。

痛みや腫れへの対処法

歯周病治療、特に外科処置後には痛みや腫れが生じることがあります。処方された鎮痛剤や抗生物質は指示通りに服用し、無理に我慢しないでください。腫れがひどい場合は患部を冷やすことで軽減できることもありますが、冷やしすぎは血流を悪化させるため、短時間の冷却に留めるのが無難です。痛みや腫れは通常数日〜1週間程度で治まりますが、改善しない場合や悪化する場合は速やかに連絡してください。治療中の不快症状は一時的なものであり、長期的な歯の保存のためには避けて通れないプロセスです。

再発予防のための生活習慣

歯周病治療中から、再発を防ぐための生活習慣を確立することが重要です。禁煙は最も効果的な再発予防策であり、喫煙者は治療を機に禁煙外来の受診を強く推奨します。また、規則正しい生活リズムと十分な睡眠、バランスの取れた食事によって免疫力を高めることも有効です。糖尿病や高血圧などの全身疾患がある場合は、内科主治医と連携して適切な管理を継続してください。ストレスマネジメントも重要であり、過度なストレスは歯ぎしりや食いしばりを引き起こし、歯周組織に負担をかけます。治療期間中に生活習慣を見直すことは、治療後の長期的な口腔健康の維持にもつながります。詳しくは「【予防・セルフケア】「治療したのにまた虫歯」を繰り返す人の共通点」で解説しています。

治療終了後のメンテナンスが治療期間を決める

歯周病治療は「終わり」ではなく「始まり」です。治療が成功しても、その後のメンテナンスを怠れば確実に再発します。ここでは治療終了後の長期管理について解説します。

なぜ定期メンテナンスが不可欠なのか

歯周病は細菌感染症であり、治療によって一度細菌量を減らしても、日々の生活の中で再び増殖していきます。どれほど丁寧にセルフケアを行っても、歯ブラシの届きにくい部位やポケット内部には細菌が残存し、徐々に蓄積していきます。定期的なプロフェッショナルケアによって、セルフケアでは除去できない細菌やバイオフィルムを取り除くことで、再発を防ぐことができます。また、定期メンテナンスでは歯周ポケットの深さや出血の有無をチェックすることで、再発の兆候を早期に発見できます。日本歯科医師会の調査でも、定期メンテナンスを受けている患者様は受けていない方に比べて歯の喪失率が大幅に低いことが報告されています。

メンテナンスの頻度と内容

メンテナンスの頻度は患者様のリスク因子によって個別に設定します。軽度歯周病で治癒した方は6ヶ月に1回、中等度以上で治療した方や喫煙者、糖尿病のある方は3ヶ月に1回が目安です。メンテナンスでは歯周ポケット測定、プラーク・歯石の除去、PMTC(専門的機械的歯面清掃)、ブラッシング状態の確認などを行います。所要時間は30分〜1時間程度です。当院では患者様ごとにメンテナンスカルテを作成し、前回との比較データを記録しています。数値やレントゲン画像で経過を視覚的に確認することで、患者様自身も「メンテナンスの効果」を実感でき、継続のモチベーションにつながります。

再発の兆候と早期対応

定期メンテナンス時に歯周ポケットの深さが増している、出血が認められる、骨の吸収が進行しているなどの再発兆候が見つかった場合には、速やかに追加治療を行います。早期発見できれば、再度の初期治療(スケーリング・SRP)で対処できることがほとんどです。逆に、メンテナンスを怠って再発が進行してしまうと、再び長期間の治療が必要となり、さらには歯を失うリスクも高まります。治療終了後も定期的にメンテナンスを受け続けることが、結果的に「一生で歯科治療に費やす時間とコストを最小化する」最も確実な方法なのです。

他院で「抜歯するしかない」と言われた方へ

重度歯周病の診断を受け、他院で抜歯を宣告された方でも、専門的な治療によって歯を残せる可能性があります。セカンドオピニオンを求めることは決して恥ずかしいことではなく、ご自身の歯を守るための賢明な選択です。

歯周病認定医による精密診断

一般歯科医院では対応が難しい重度歯周病でも、日本歯周病学会認定医による専門的な診断と治療によって保存可能なケースは少なくありません。当院では初診時にCT撮影を含む精密検査を行い、骨の吸収状態や歯根の形態、周囲組織の状態を三次元的に評価します。その上で、歯周組織再生療法や骨造成術といった高度な治療技術を駆使して、可能な限り歯を残す方針を追求します。もちろん、保存が困難と判断される歯もありますが、その場合も「なぜ保存できないのか」を科学的根拠とともに丁寧に説明し、抜歯後の補綴方法(インプラント、ブリッジ、義歯)を含めた包括的な治療計画を提案します。

歯周組織再生療法の可能性

歯周病によって失われた骨や歯周組織を再生させる治療法が歯周組織再生療法です。エムドゲインゲルやリグロスといった薬剤を用いることで、歯根表面に新たな歯根膜や骨を再生させることが可能になります。全ての症例に適応できるわけではありませんが、適切な診断と手技によって多くの歯を救うことができます。再生療法は外科処置を伴うため治療期間は延びますが、長期的に見れば歯を残せることの価値は計り知れません。当院ではこれまで多数の重度歯周病症例に対して再生療法を行い、良好な成績を収めてきました。詳しくは「【ボロボロの歯】歯がグラグラする3つの警告サインと放置の代償」で解説しています。

包括的治療による長期的な安定

歯周病治療は単独で完結するものではなく、虫歯治療、根管治療、噛み合わせの調整、そして必要に応じた補綴治療を含む包括的なアプローチが不可欠です。歯周病が進行した方の多くは、同時に複数の歯に問題を抱えています。部分的に治療を繰り返す「モグラたたき」状態から脱却し、口腔全体を一つのシステムとして捉えた治療計画を立てることで、長期的な安定が得られます。当院では歯周病専門医としての知見に加え、インプラント、審美歯科、矯正治療などの各分野と連携しながら、患者様ごとの最適な治療ゴールを設計しています。詳しくは「【包括的歯科治療】治療を繰り返す「モグラたたき状態」から脱出できない理由」で解説しています。

泉岳寺駅前歯科クリニックの歯周病治療

当院では日本歯周病学会認定医である院長が、最新のエビデンスに基づいた歯周病治療を提供しています。初診時の精密検査から初期治療、外科処置、そして治療後の長期メンテナンスまで、一貫した体制でサポートします。治療期間や通院回数についても、患者様のライフスタイルやご希望を最大限尊重しながら、無理のない計画を立案します。忙しい方のための短期集中治療プランや、個室でのプライバシー確保、デジタル機器を活用した視覚的な説明など、質の高い治療環境を整えています。「もう二度と歯で悩みたくない」という思いに真摯に向き合い、根本から歯周病を治す治療を提供することが、私たちの使命です。 歯周病治療の期間と通院回数は、進行度や患者様の状態によって大きく異なりますが、適切な診断と治療計画、そして患者様自身のセルフケアと通院継続によって、確実に改善へと導くことができます。治療を先延ばしにすればするほど進行は進み、結果的に治療期間は長期化します。「少し出血する程度」「まだ痛くないから」と軽視せず、早期の受診と専門医による精密診断を受けることが、最も賢明な選択です。

よくある質問

歯周病の治療は保険診療で受けられますか?

基本的な歯周病治療(検査、スケーリング、SRP、フラップ手術など)は保険診療の適用範囲内です。ただし、歯周組織再生療法の一部(エムドゲインなど)や、より精密な診査・治療機器の使用を希望される場合は自費診療となることがあります。初診時に保険・自費の選択肢と費用について詳しくご説明します。

歯周病治療中に痛みはありますか?

軽度の歯石除去では痛みはほとんどありませんが、深い歯周ポケットのSRPや外科処置では局所麻酔を使用するため、処置中の痛みはありません。麻酔が切れた後に数日間の軽い痛みや腫れが生じることがありますが、処方された鎮痛剤で十分コントロール可能です。

治療期間中に仕事や日常生活に支障は出ますか?

初期治療や定期メンテナンスでは日常生活への影響はほとんどありません。外科処置を行った場合は数日間、硬いものを避ける、激しい運動を控えるなどの制限がありますが、デスクワークや通常の業務には支障ありません。重要な会議やイベントがある場合は、事前にお伝えいただければスケジュール調整が可能です。

他院で抜歯と言われた歯でも残せる可能性はありますか?

歯周病専門医による精密診断と高度な治療技術(歯周組織再生療法など)によって、他院で抜歯宣告された歯を保存できるケースは少なくありません。ただし全ての歯が保存可能とは限らず、詳細な検査結果をもとに科学的根拠に基づいた判断を行います。セカンドオピニオンとしてご相談ください。

治療後はどのくらいの頻度でメンテナンスが必要ですか?

治療後のメンテナンス頻度は患者様のリスク因子によって異なります。軽度歯周病で治癒した方は6ヶ月に1回、中等度以上で治療された方や喫煙者、糖尿病のある方は3ヶ月に1回が一般的です。初回メンテナンス時の状態を評価し、最適な間隔を設定します。

忙しくて定期的に通院できないのですが、短期間で治療を終えることはできますか?

短期集中治療プランとして、1回の予約時間を長めに確保し、通常よりも少ない通院回数で治療を完了させることが可能です。ただし、治療効果を最大化し再発を防ぐためには、ある程度の治癒期間とセルフケアの質が不可欠です。患者様のスケジュールに合わせた最適なプランを提案しますので、初診時にご相談ください。

歯周病は完治しますか?

歯周病は細菌感染症であり、「完治」という概念は当てはまりません。しかし適切な治療と継続的なメンテナンスによって、進行を止め、良好な状態を長期間維持することは十分可能です。治療後も定期的なプロフェッショナルケアと毎日のセルフケアを継続することで、再発を防ぎ、歯を生涯にわたって守ることができます。

監修

院長

山脇 史寛Fumihiro YAMAWAKI

  • 略歴

    2009年
    日本大学歯学部卒業
    2009年
    日本大学歯学部附属病院研修診療部
    2010年
    東京医科歯科大学歯周病学分野
    2010年
    やまわき歯科医院 非常勤勤務
    2015年
    酒井歯科クリニック
    2021年
    泉岳寺駅前歯科クリニック 開院
  • 所属学会・資格

    • 日本歯周病学会 認定医
    • 日本臨床歯周病学会
    • アメリカ歯周病学会
    • 臨床基礎蓄積会
    • 御茶ノ水EBM研究会
    • Jiads study club Tokyo(JSCT)
    • P.O.P.(歯周-矯正研究会)
Page top